クールな准教授の焦れ恋講義
食べ終えてからの洗い物を引き受け、食後のコーヒーでも淹れることにする。この前と同じカップに注ぎ、リビングまで運ぶと先生はパソコンに向かって何やら作業中だった。
キーボードをリズミカルに叩く音が響く。画面を見つめる眼差しに胸がときめいた。それと同時になんとなく自分が邪魔しているようで申し訳なくなってくる。
「悪い、気づかなかった」
視線に気づいた先生がこちらを向いたので私はカップを机の上に置いた。
「忙しいのにすみません。これ飲んだら帰りますね」
座ってコーヒーを飲もうとしたところでパソコンの前に座ったままの先生に手招きされる。何かチェックして欲しいものでもあるのかなと近寄るといきなり手を引かれて腰に腕を回された。
「つかまえた」
茶目っ気を含んだ声に事態を理解する。先生の膝に横座りする形になって言葉どおり私はつかまえられていた。
「ふ、ふざけないでください! それ急ぎのレジュメじゃないんですか?」
「ふざけてないだろ」
照れもあって発した言葉を先生はものともしない。それどころか私の顔を上に向かすとその額に口づけた。
瞼、目尻、頬とキスされて親指で焦らすように唇をなぞられると不意打ちのように唇が重ねられた。何度か口づけられ、徐々に力が抜けてくる。
そしてそれを見計らっていたかのように舌を忍ばせられて私も受け入れようとしたところで私は思いっきり先生を押し返した。さすがの先生もこれには驚いたようでおとなしく距離をとってから目を丸くしてこちらを見下ろしている。だからか上手い言い訳が咄嗟に出てこなかった。
「煙草、好きじゃないんです」
「あー、さっき吸ったわ」
決まり悪そうに先生は呟いた。匂いで煙草を吸ったんだろうなというのは分かっていたけど、別に我慢できないわけでもないのに煙よりもダイレクトに味を感じて驚いてしまった。
「ごめん、なさい」
今更やり直して欲しいとも言えずに先生は私の頭を撫でるとそっと解放してくれた。
キーボードをリズミカルに叩く音が響く。画面を見つめる眼差しに胸がときめいた。それと同時になんとなく自分が邪魔しているようで申し訳なくなってくる。
「悪い、気づかなかった」
視線に気づいた先生がこちらを向いたので私はカップを机の上に置いた。
「忙しいのにすみません。これ飲んだら帰りますね」
座ってコーヒーを飲もうとしたところでパソコンの前に座ったままの先生に手招きされる。何かチェックして欲しいものでもあるのかなと近寄るといきなり手を引かれて腰に腕を回された。
「つかまえた」
茶目っ気を含んだ声に事態を理解する。先生の膝に横座りする形になって言葉どおり私はつかまえられていた。
「ふ、ふざけないでください! それ急ぎのレジュメじゃないんですか?」
「ふざけてないだろ」
照れもあって発した言葉を先生はものともしない。それどころか私の顔を上に向かすとその額に口づけた。
瞼、目尻、頬とキスされて親指で焦らすように唇をなぞられると不意打ちのように唇が重ねられた。何度か口づけられ、徐々に力が抜けてくる。
そしてそれを見計らっていたかのように舌を忍ばせられて私も受け入れようとしたところで私は思いっきり先生を押し返した。さすがの先生もこれには驚いたようでおとなしく距離をとってから目を丸くしてこちらを見下ろしている。だからか上手い言い訳が咄嗟に出てこなかった。
「煙草、好きじゃないんです」
「あー、さっき吸ったわ」
決まり悪そうに先生は呟いた。匂いで煙草を吸ったんだろうなというのは分かっていたけど、別に我慢できないわけでもないのに煙よりもダイレクトに味を感じて驚いてしまった。
「ごめん、なさい」
今更やり直して欲しいとも言えずに先生は私の頭を撫でるとそっと解放してくれた。