恋なんてするわけがないっ‼
……なぜか、本当になぜか、私は自分がとんでもなく恐れられているような気がしてならない。
確認を求める人の多くが彼のように
やたらしっかりした態度を取るのだ。
それも自分だけに。
彼らが他の先輩やら上司にここまでしているのを私は見たことがない。
しかし、それは今に始まったことじゃないし気にしても仕方ない。そろそろ帰ろう、とデスクの上をさっと片付ける。
下のフロントに降りるのにエレベーターを使おうかと思ったが、それは今ちょうどこの階を出発して上まで行ってしまったらしかったから、階段を使うことにした。
階段を一段降りたところで、私に声が掛かる。