恋なんてするわけがないっ‼




それでも藤沢は離してくれず、限界を超えた腹筋は力が抜けて、とうとう床に倒れてしまった。





藤沢が抱きしめているおかげと言うべきか、痛くはなかったのだけれど。





「………お前は、紀田は…」





「大丈夫だよ、藤沢。私はちゃんと藤沢が好きだよ。」







自分から出たその言葉は、自分が思っていたよりも優しい響きを持っていた。




もう一度大丈夫、と声を掛けると藤沢はどうやら落ち着いたらしかった。







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