恋なんてするわけがないっ‼




「よぉ、お疲れ。」




「お疲れ様です、藤沢部長。」




また、藤沢か。
この人といるとろくなことが無い気がしてならない。



藤沢の方はそんな私の気持ちを感じ取ったのか、フッと鼻で笑う。



何よ、と言おうとした時下から声が聞こえた。




「俺、やっぱ今日も女帝にダメ出し食らったわぁ。なんであの人ってどうしたらいいとかわかるんだろ……」




先程の彼だ。
女帝とはまさか自分のことだろうか。



「あぁ、女帝って紀田さん?
あの人本当に完璧だよなー。頭良くて、かと言って嫌味な訳じゃないから頼れるしな。」




女帝が自分のことだともう一人の男性の
発言で判明する。



隣では藤沢が笑いを堪えているし、
自分は女帝の響きに驚きを隠せない。






「いや、でも女帝の魅力はあの美貌にもあるよな!あの隙のない整った顔に、ボン、キュッ……!?」




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