恋なんてするわけがないっ‼
「ごめん、藤沢。また送ってもらっちゃって。」
お昼の休憩で藤沢に謝る。
藤沢と飲みに行った次の日のお決まりの光景である。
そもそも酒に弱い私を連れて行くのが悪いのだが、送ってもらった人にそんな文句は言えない。
「いつものことだから、誘ってんの俺だし。」
うん、だから頻繁に誘わないで欲しいんだけど。
確かに藤沢と飲むのは楽しい。
面白い話が聞けるし、話も合うし、一緒にいて気が楽だ。
だが、だからといって毎回意識朦朧で送られるこっちの身も考えてほしい。
いくら藤沢でも申し訳無さすぎる。