恋なんてするわけがないっ‼
「あぁ、そうだ。紀田お前、田邊に報告会のあとのパーティには参加しとけって言っといて。」
田邊君が席に着いたのを見て藤沢はそう言う。
「参加させる意味と私にそれを言わせる意味が分からない。部長が自分で言えばいいじゃないですか。」
わざわざ田邊君が席に着いてから言わないで、さっき言ってしまえばいいことなのに。
今思い出したと言われればそれまでなのだが……。
「田邊、俺のこと怖いみたいだし。これから関わり増えるから余計に怖がらせちゃマズいだろ。それに、紀田が言う方が喜ぶんじゃねぇの?」