恋なんてするわけがないっ‼




藤沢は私の事を考えて、ああ言ったの……?





でも………




「でも……、やっぱりあの時本当のこと言って欲しかったよ。」






私がそう言うと藤沢は一度目線を逸らし、
悩むような仕草を見せた。





「もう……遅いか?俺じゃ駄目なのか……?」





目尻を下げて、もう結果はわかるけど、と悲しげな視線を向ける藤沢に私は勢いよく反論した。


「そんなこと……!!そんなことないよ!
ずっと恋愛なんてしない、向いてないって思い込もうとしたけど、藤沢への気持ちは消えなかった。ずっとその気持ちに気付かないふりしてた。」





一息に言った為に酸素が足りなくなって、
呼吸を落ち着かせる。





「好き………藤沢。」







< 77 / 182 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop