先生の彼女です。2nd
「翔琉先輩、あの…」
昼食をとっていると涼太が声をかけてきた
「ん?」
「…咲ちゃんが…」
「咲?」
涼太が医局の外に目をやる
俺もつられて涼太の視線の先をみる
「え、どうしたの?」
そこにはうつむいて肩を震わせている咲が
「咲ちゃん、おいで」
涼太が手招きするとぶんぶんと首をふる
俺と涼太が医局から出て咲のとこに行く
「どうした?」
「……」
「…咲ちゃん、先輩が外来の時に俺のとこにきたんです」
「なんで…?」
「火傷したみたいで」
「火傷?」
「はい。それで外科に連れていきました」
咲の手を見れば確かに包帯が。
「でも…火傷の仕方が不自然というか」
「どういうこと?」
「手の甲に何箇所か小さくあって…」
「咲。なんかあったの?」
「……」
「ありがと涼太。あとは二人で話す」
「はい。じゃあお大事に」
涼太がいなくなってから、俺は火傷してないほうの咲の手を引いて俺の診察室に入った