先生の彼女です。2nd

彩花がまた目を瞑って寝息を立てはじめた




ｶﾞﾗー



ドアが開いて翔琉がはいってきた




「彩花どう？」



「うなされちゃって泣いちゃって…」



「そっか…」



「でもね、いっぱい泣いたあとに、強くなりたいって言ってまた眠ったよ」



「なんか…昔の咲みたいだな」




「へ？」



「咲が高校生のとき。夜はほとんど毎日泣いてうなされてたな…って」



「そう、だったね」




高校生のとき…かぁ




ずっとひとりぼっちだったっけ


…なんだろ


この感覚





「咲？」


「…私って…もう…1人じゃないよね」



「あたりまえ」



「…翔琉」



なに。この変な感覚


なんか…

思い出したくないようなことが雲みたいにもくもく頭の中にまとわりついてくる


「…なんか、苦し…」



「ごめん、思い出させちゃったよな」




翔琉は私をソファに座らせて背中をさすってくれた



「…ﾊｧ………ｺﾎｯ」




意味のわからない息苦しさ



私…そんなに昔のこと引きずってるの…




「…ﾊｧ……ｺﾎｯｺﾎｯ」



「大丈夫？横になる？」



「…大丈夫…ｺﾎｯ」




「落ち着いたら帰ろっか」


「彩花は…？」



「んー…今日は入院かな」



「じゃあｺﾎｯ…わ、たしもいる」



「無理しないで。大丈夫だよ。俺が見てるから」



「翔琉ｹﾎｯ…が、お泊まり？」


「うん」



「…わかった」





10分くらいして、ようやく落ち着いた