先生の彼女です。2nd
車で15分ほど
信号で止まる度に脈を測る
だんだん速くなってるからもう40℃は超えてるかも…
意識が朦朧とし始めた柑奈の手を握る
「柑奈、寝ちゃダメだよ」
「…ケホ…ん」
時々力強く握って意識を落とすのを防ぐ
病院に着けばまた柑奈を抱えて普段は使うことのない救急の入り口から入る
「すいません」
「はい。…って、涼太先生?」
「うん、ごめん。柑奈の熱が高くて」
「わかりました。えっと、今日の当直の先生は、新藤先生と向井先生です」
「あー…翔琉先輩とか咲ちゃんのとこにいたりしないかな?」
「ちょっと確認してきます」
「ごめんね」
受付のナースが確認しに行ってる間に柑奈を待合室の椅子に横にさせる
「ちょっと待ってて」
「ん……ハァ」
少しするとパタパタと足音が聞こえた
「涼太」
声の主は白衣を脱いだ翔琉先輩
「先輩、急にごめんなさい」
「いや、全然大丈夫」
少し遅れてナースも戻ってきた
「ありがと松井さん」
「いえ。柑奈ちゃんお大事に」
ペコッと頭を下げて柑奈を抱えて翔琉先輩の診察室に向かった