先生の彼女です。2nd

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「ただいま」



それから翔琉が帰ってきたのは夜の9時




ご飯も食べ終わってリビングで彩花とゆっくりしているときだった






「おかえり、翔琉」



「おかえりお父さん」




「おう。」




「翔琉、ご飯食べる?」



「ごめん、外で食べてきちゃった」





「大丈夫だよ、わかった」







翔琉が部屋着に着替えてイスに座ってコーヒーを飲む




「お母さん…あの…あれ」



「あ、うん。わかった」




自分でモデルのことを言うのが嫌みたいでコソコソと私に教えてきた彩花





「翔琉」


「ん?」




「これ見て」




モデル事務所の方からもらったという名刺を渡す




「モデル?」



「そう。今日ね、友達と遊んでるときにスカウトされたんだって」




「へぇ〜。すごいな、彩花」



「えへへ」








「でも難しいんじゃないか?」




翔琉の言葉に彩花が笑顔を消した



「私、モデルやってみたいの」



「…んー……」



「あのね、約束もちゃんと守るし、お家のお手伝いもするよ!」



「…彩花は体強くないだろ?」




「…で、でもッ。モデルさんって撮影するだけだよ?運動するわけじゃないから、大丈夫だよ」



「いろんな撮影するってことは、その分時間がかかる。時間がかかるってことは体の負担もふえる」



「大丈夫だよ!私そんなに弱くない!」




「そんなに簡単なことじゃないんだよ?」




「わかってるッ…でも…でも…」





目に涙を溜めてうつむく彩花






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