君を待ってるから
いよいよマッチをつける。
班で三つまでマッチを使っていい。
だから、そのうちの二つは私とアユミちゃんが火をつける。
残りの一つは、班の男子で唯一しっかりしている子にしてもらう。
私もアユミちゃんもそのつもりだったんだけど。
「オレ、マッチしなくていい。コイツらがしたいって。」
責任感がないみたいで、拒否される。
この、無神経な男子め。
アユミちゃんもきっと同じことを思った。
先生からのマッチを使う条件は三条。
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・ひとつの班に3つまで
・1人1回
・したい人がする
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黒板にもきちんと書かれてある。
その条件は悔しくも、男子の意見に有利な条件だ。
「...分かったわよ、アンタたち二人で決めて!でもふざけないでよね。」
アユミちゃんは観念したように引き下がった。
「じゃんけんポンッ!」
男子二人の声が響き、片方から「よっしゃー!」という声が聞こえる。