君を待ってるから

二回目はじゃんけんに勝った男子だった。

「マッチで火をつけます!三...ニ...一...。」

男子はバカにはしゃいでマッチを持ち構える。

「早くしてよね!」

アユミちゃんが声をあげたとき。

「...ゼロ!発射!」

バチッ。

音がして、火がボーッと燃えた。

「よし、成功だ!」

なんて、それだけで興奮している。
でも、アユミちゃんが不意に火に口元を近づけた。

フゥーッ。

アユミちゃんが火に息を吹きかけて、火を消した。

「ふっ、さっきの仕返しよ。」

アユミちゃんのどや顔を見て、男子は悔しそうにしていた。



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