君を待ってるから
火の燃えやすい木の板には移ったものの、みんなでバケツに水を汲みバシャバシャかけたため、火事にはならずに済んだ。
大きくならなくてよかった、と一安心したところで、先生の怒鳴り声がした。
「片付けをしたあと、ふざけていた人、マッチが燃えた班の人以外は教室に戻ってください。」
火が消えて一安心して、次は私のせいだっていう不安が心の中に広がった。
「シホのせいじゃないから、大丈夫。」
アユミちゃんが優しく言ってくれた。
だから私はほっとして、心の重荷が少し、軽くなった。
友だちの大切さを、身にしみて感じた。
「ーー以上。」
先生が話を終えて、長い説教が終わった。
私とアユミちゃんは怒られなかった。
でも、ふざけていた男子たちは怒られていた。