君を待ってるから
凪の話は...。
一ヶ月前くらいのこと。
食事中、急にお父さんが言ったんだって。
それは、転勤。
突然決まって、日は一ヶ月後。
なかなか言えなくて、一週間が過ぎていたときらしい。
急な話に、お母さんは戸惑っていた。
凪は頭が真っ白で。
数日経って、お母さんは決心ができ、引っ越すことにした。
凪は、お父さんとお母さんに、自分の気持ちを言えるチャンスをもらった。
...だけど、凪は、そのチャンスを逃してしまった。
お父さんとお母さんが決めたこと。
だからじゃまはしたくなくて、何も言えなかった。
学校には言った。
でも凪は、自分から友だちに...特に私に引っ越しのことを言えず。
時間は過ぎて、引っ越しまであと一週間に。
そして、今。
なんで気づいてあげられなかったんだろう。
その後悔が頭の中に巡る。
そして、凪が私の前からいなくなってしまうこと。
涙が一粒も出てこないほど悲しかった。