君を待ってるから
凪がいなくなって、もう一週間。
ひまで退屈な時間は、どんどん過ぎていく。
何か、物足りない。
そしてさびしい。
それはきっと、凪がいないから。
「戻ってきてよ、凪...。」
願ったって、戻ってこれない。
過ぎてしまった楽しい時間は取り戻せない。
ただただ心の中で、大きくため息をつくばかり。
そのときはまだ五年生で、そんな気持ちでいた。
でもだんだん時間は過ぎていった。
さびしい気持ちで止まっていた心の中の時計は動き出した。
六年生になり、一週間くらい経った。
まだ少し、さびしい気持ちはあるけど、だんだん薄くなってきている。
凪のこと好きだったのは変わらない事実で、今もちょっと思う。