君を待ってるから
"凪、どうかしたの?"
学校の屋上から空を見上げていると、心配して聞いてきた海華。
けど、心配してくれる海華は、もうここにはいない。
"海華。"
って名前を呼ぶと、返事を返してくれた海華。
でも、名前を呼んだって、もう返事は返ってこない。
ーーそんなのわかってる。
「...華。」
「ん、何?」
海華の"華"と秋華の"華"は同じ。
だから、名前を呼ぶと、"華"しか聞こえなかったみたいで。
それで、秋華が返事をした。
「いや、なんでもない。」
「えぇ~!」
今は、秋華がいる。
ずっとくよくよ考えてたって、意味ない。
だから、もうーー。