君を待ってるから
注意しても、聞かずにそのまま消していく。
そんなとこは、バカで子どもっぽい男子らしい。
「はー、面倒~。なんでオレらがこんなことやらなきゃいけねえんだよー。」
拓くんは教卓のイスを軽く蹴り、座った。
黒板には、まだ少しチョークのあとが残っている。
「まだ消せてないよー?」
私が言うと、拓くんは、
「はぁ~?」
と言いながらも、黒板消しで消し残りを消した。
「オレ、サッカー行ってくる。」
拓くんは、そう言い残すと、教室をあとにした。
ノートを集め終えた私は、ノートを持って職員室に行った。