君を待ってるから

「あのっ。海華ちゃん...は、凪くんを好きだから、それでいいと思うの。私は私で、諦めただけだから...。」

由季ちゃんはきっと、私が言ったからって振り回されないで、と言いたいのだろう。

言っていることはよくわかるけど、でもどうして？

私の気持ちがわかったのか、由季ちゃんは話した。

「私が言ったあと、なんか海華ちゃんボーッとしてたから。私が言ったこと海華ちゃんが気にしすぎてて...それで凪くんが好きってことに影響してたら、心配だなぁって。」

心配性なんだね。

由季ちゃんは責任感強いから。

「大丈夫だよ！」

由季ちゃんを不安にさせないように、明るい声で笑顔で言った。

「うん！」

由季ちゃんの、ホッとしたはずんだ声と笑顔は、とても温かかった。