君を待ってるから

図書室に行っていたアイちゃんとマヒロちゃんが戻ってきた。

「あっ...。」

思わず、声がもれてしまった。

「...えっ、と...。」

アイちゃんとマヒロちゃんにも無視されていたシホちゃんは、オロオロしている。

「何してるの?」

アイちゃんの鋭い言葉と真っ直ぐな目が。

シホちゃんなのか、私なのかを見て言う。

「秋華ちゃん...?」

マヒロちゃんの不安そうな表情が、私の方を向く。

「あ、の...。」

何か言わなきゃと焦った。

すると、シホちゃんはアイちゃんとマヒロちゃんを見た。

「私、秋華ちゃんに聞いてたの。なんで無視してたのかなって思って。アイちゃん、マヒロちゃん...なんでなの?」

シホちゃんの真っ直ぐだった表情が、喋っているうちに心配そうな表情になってくる。

「あのね...。」

「シホちゃん、わかってる?」

アイちゃんの言葉が、私の言葉をさえぎった。

「...え?」
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