君を待ってるから

「マヒロがイトくんのこと好きなの知ってるでしょ？知ってて、イトくんに思い寄せてたんだよね？」

シホちゃんは、返す。

「えっ、なんで？私...イトくんのこと好きなわけじゃないよ？マヒロちゃんのこと応援してて...。」

「言い訳なんていらないの。マヒロのこと裏切ったんでしょ？それって最低だよ！」

アイちゃんの目線は、突き刺すように痛い。

「違うよ...っ。私、マヒロちゃんのこと応援してるんだよっ！」

シホちゃんがそう言っても何もできない。

アイちゃんは受け入れない。

それはわかってる。

だから、私が言わないといけない。

今がチャンスだから。

「アイちゃん、マヒロちゃん。...シホちゃんは、マヒロちゃんのこと応援してるよ。本当に...私知ってるから。」

言えた。

「シホちゃんごめん。わざと無視して...。」

謝れた。

ーーでも。

言えてうれしかったのは私だけだった。