双姫 IV 番外編


近付くとやっぱりあの三人だった。


「お前らを潰しに来たんじゃねぇよ。
「どいてくれないか」って言ってんだよ。」


「な、なんだ……。」


ふーん、紘にぃも覚えられてるんだ。
強いからかな?


安心した顔が私を見て一気に青褪めた時には
吹き出しそうになった。


「あ……おまッ!!」


いらない事を言う前に指を口に当てて
ジェスチャーする。


何も喋るな。


その意味を込めて。

三人は私の思惑通りに口を噤(つぐ)んだ。


< 102 / 549 >

この作品をシェア

pagetop