双姫 IV 番外編
近付くとやっぱりあの三人だった。
「お前らを潰しに来たんじゃねぇよ。
「どいてくれないか」って言ってんだよ。」
「な、なんだ……。」
ふーん、紘にぃも覚えられてるんだ。
強いからかな?
安心した顔が私を見て一気に青褪めた時には
吹き出しそうになった。
「あ……おまッ!!」
いらない事を言う前に指を口に当てて
ジェスチャーする。
何も喋るな。
その意味を込めて。
三人は私の思惑通りに口を噤(つぐ)んだ。