双姫 IV 番外編


琉駕side


「朱音!!」


左目を押さえ、黙った朱音を揺さぶる。


『……大丈夫…なんともないよ。』


「「ッ!?」」


そう言って俺達を見る朱音の瞳は
僅かな光も消え去っていた。

『神龍』元初代総長 通り名『黒龍』の名を
持っていた俺でさえも一瞬、怯んだ。


『じゃあ、行くね。』


「朱音!」


お構いなしに部屋から
出て行こうとする朱音を引き止める。


「どこへ…行くんだ?」


『……友達の所だよ。』


そう言って朱音は出て行った。


琉駕sideEND


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