双姫 IV 番外編


自分の手を見ていると、
大きい手が私の手を包み込む。


「大丈夫です。
その想いはきっと、届いていますよ。」


『…そんなの分からない。』


もしかしたら蒼空は後悔しているかも。
私なんかほっといておけば良かったと…。

でも、じゃあ…あの笑顔は?


『苦しかった筈なのに…。』


アイツらを同じ目に遭わせてやりたい。


″ 力で相手を
気が済むまで痛ぶるのはアイツらと
同じではありませんか…? ″


それなのにその言葉が私を戒める。


『だから…繋がりなんていらなかったのに。』


深い闇に包まれた心に、一点の光が光輝く。

それは…消そうとする程眩しく光る。


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