双姫 IV 番外編


ピチャン


ピチャン…


『蒼空…。』


頭から爪先まで血に染まる蒼空が
こっちを私を見ている。


ピチャ…


一歩ずつ近付くその光景に目が離せない。


『蒼空…ごめん……ごめんッ!!』


頭を地に擦り付け必死に謝る。


違うよ。


『ッ!?』


蒼空の…声じゃない。


顔を上げて見ると、


『ねぇ…あの時の怒りを忘れたの。』


私が私を睨んでいた。


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