双姫 IV 番外編
「紘!なんでもっと早く連れて来なかった!!」
「いや、一応俺ん家って財閥なんで。
色々と勉強してたんすよ。
一段落したんで連れて来れたんです。」
「なら、この子は令嬢って事になるのか。
……名前は?」
『朱音です……。』
直樹さんと違って光喜さんは気難しそう。
「朱音か、よろしくな。」
でも、悪い人ではないみたい。
「そんで、朱音をここに連れて来たのは
喧嘩を教える為か?」
「……朱音の居場所になればと思ったんです。」
私の居場所……?
紘にぃの言葉を黙って聞く。