双姫 IV 番外編


直樹side


「居場所…な。」


チラッと朱音を横目で見る。


『…………。』


連れて来るのが遅過ぎたな。
もう、目が陰ってる。


「直樹。」


光喜が俺を見て頷く。


「…おし、今日から毎日来いよな!
見た目は怖ぇけど皆良い奴だからよ!!」


『…………はい。』


俺らのせいだ。

あの日に『蛇蝎』と抗争なんてしなきゃ
この子の妹は死なずに済んだ。

普通は俺らを責める位はするだろう。
なのに、朱音は自分を責めてる。


感情が入っていない笑みが俺らの心を痛めた。


直樹sideEND


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