双姫 IV 番外編


ブルッ!


『ひぇぇ!!』


「ど、どうしました?」


「肌寒いですか?
夏風邪は長引くのでこれを。」


李樹が着ていたパーカーを私に差し出す。


『あ、ありがと。』


なんか…悪寒が止まらないんだけど。


「いえ、朱音さんは自分を大事にしませんから
周りが気を付けないと。

病院にお世話になるのは嫌でしょう?」


『病院はご勘弁…。

でも、病院見る度に
李樹が病室に連れ戻してた事を思い出す(笑)』


「入院生活が長かったからですね。
あの時は流石に焦りました。

もう、二度と会えないかと…。」


私も…駄目かと思った。

皆には本当に心配させちゃったなぁ。


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