双姫 IV 番外編
車の中での事を知らない三人は
潮風を受けながら爽快にバイクを走らせる。
「朱音ー!鈍ってねぇな!!」
『一度覚えた事は簡単に忘れないよ!』
人間って一度覚えた事は
そう簡単に忘れない様に出来ている。
自転車とか車やバイクの運転がその例。
自転車って上手く乗れなかった経験が
誰でもあると思うけど、
一度出来たら乗らなくなっても
普通に乗れたり出来るでしょ?
良く出来てるよね!
『あ!見えてきた!!』
海からそう遠くない場所にある別荘。
「着いたな。
それにしても、大きい別荘だ。」
『まぁ、一応財閥だからね〜。』
翠にぃは未だに樺沢家の暮らしが
慣れないみたい。
理由は豪華過ぎて萎縮してしまうらしい。
バイクを停めて降りる。
私達の方が早く着いたから先に中に入った。