双姫 IV 番外編
震える私を他所に皆は次々と
どの割り箸にするか決めていく。
え?え?もうする事確定なの!?
「朱音、早く(笑)」
『うぅ〜…わざとでしょ!!』
笑いを堪えてるつもりらしいけど、
全然堪えられてないから!
直ちゃんの意地悪ぅ!!
「同じ番号だったら良いね。」
『類にしがみついてる間に終わって欲しい!』
「どれにするか決めたか…ってあれ?
一本多いな。」
見ると誰も掴んでいない割り箸が一本。
「間違えて多く作ったんじゃないですか?」
李樹が余った割り箸を隅に避ける。
「んー?
人数分ピッタシに作ったつもりだけどなぁ。
まぁ、それは良いとして抜くぞ!
せーの!!」
バッ!
直ちゃんの掛け声で一斉に引き抜いた。
『…嘘でしょ。』
私の手には先が赤く塗られた割り箸が
握られていた。