双姫 IV 番外編


「紘…何故ここに?」


「あー…分かんねぇ訳じゃねぇーだろ?」


「…………ハァ……。」


この人は私がここに『神龍』に
居る事が気に食わないみたい。


どこに行っても私は邪魔者扱い。
分かってた筈、悲しくなんかない。

私を認めてくれたのは蒼空と
面倒を見てくれた奈緒珠(なおみ)さんだけ。


『あぁ……息が詰まる。』


誰にも聞かれない様に小さく呟くと、
黒い感情が私を覆った。


そう、所詮…『約束』を果たす迄の付き合い。


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