双姫 IV 番外編
〈おー!やっと出たな!!〉
「いえ、お茶の渋さを体感していたんで…。
そっちは随分賑やかそうですね?」
電話越しに楽しそうな声が聞こえる。
〈まぁーな。
どこもかしこも色恋で夢中でさ。〉
「それで、俺にもしろと?(笑)」
〈それで電話しねぇーよ!
実はな少し頼みたい事が出来てな。〉
頼みたい事…?
「はい、なんですか?」
〈単刀直入に言えばだな。
法律をチョチョイと変えて欲しい。〉
………………………はい?
「ほ、法律を変える…?
えっと…それはどこをどう変えろと??」
混乱する頭をなんとかフル回転にして理由を聞く。
〈ほら、従兄妹って結婚出来ねぇーだろ?
そこを出来る様にして欲しい訳だ。
瑠輝と蒼空を婚約者にする為にな!!〉
まさかの無理難題を突き付けられ、
電話に出た事を後悔した。