双姫 IV 番外編


「驚くのも無理ありません。
ここは貴女の所謂(いわゆる)精神世界。

まぁ、僕は既に死んでいるんで
関係なく入り込めるんですけどね?」


『やっぱり…幽霊……!?
こ、怖いから近寄らないで!!』


まさかの本物に後ずさる。


「あぁ、幽霊が苦手でしたね。

でも…僕からすればこうやって精神世界に
頻繁に行く貴女の方が怖いですよ。」


既に死んでいる者から「怖い」と言われた事に
動揺を隠せない。


「生きているのに死の香りがするなんて。」


死の…香り?


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