双姫 IV 番外編


『蒼空じゃ…なかったの?』


ずっと、そうだと思ってた。


「違うみたいだね。
それは、今が幸せだから?

辛い事ばかりだったのに
幸せを掴んで忘れてしまった??」


彼の言葉が呪いの様に蝕む。


グラッ!


『嫌…嫌ッ!!』


闇に堕ちるのは、もう!


足場を失ったみたいに身体が堕ちる。


違う…ここに足場なんて元から無い。
只、深く深く堕ちるだけの闇だ。


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