双姫 IV 番外編


『蒼空、お父さんに会えたよ…。』


小さい声で蒼空に話す。


「かみさまにゴマすりすりしたぁ〜♪」


" もぉ〜大変だったんだよ?

違反しまくったから神様にゴマすったり、
色々頑張ったんだからねぇ!!"


前に言った事と似た事を言っている。


『ありがとう…。』


「朱音ー!!」


「パパ、こわぁい!!」


『こんな時は逃げるが勝ちよ!』


二人で意地悪く笑って走る。


いつも空を掴んでいた私の手。
温もりを求めていたのに一度は血に染まった。

けれど…皆に出会って、
今はしっかりとこの手に掴んでいる。


きっと、離れはしない。

揺るぎない絆で結ばれているから…。
私はそれがとても誇らしいの。


THE END


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