双姫 IV 番外編


舜side


「舜、紘に何を言ったの?」


「朱音の事でしょぉ〜??」


「良い話じゃなさそうだな。」


バイクに跨り、私の答えを待つ三人。


「一応、言っておきますが
あの子に喧嘩を教えては駄目ですよ。

紘にも同じ事を言いました。」


「えぇー!?なんでなんでぇ!!??」


「成程ね。

でも、
朱音を拒むのはそれだけじゃないでしょ。」


「流石は実喜ですね。」


そう、理由はそれだけではありません。


「よそ者が入って来たって警戒してんだろ?
お前って用心深いよなー。」


「人の本能です。
それに、あの感情のない瞳…寒気がします。

まるで……人形ですね。」


そうさせたのは…アイツらなんですけど。
けれど、私だって心配はします。

あの子を想う気持ちは本物ですよ。


舜sideEND


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