双姫 IV 番外編
甘い毒牙にご用心
俺の名前は樺沢 天空(かざわ かなた)
容姿は父に似ていて髪は金、瞳は水色。
気に入ってるけど…この状況は嫌いだ。
「キャー!すっごいイケメン♡」
「彼女の座は私よ!!」
「いいえ!アンタより私よ!!」
悲鳴に似た声の中、俺はうんざりする。
『…ハァ……勘弁して。』
中学生になった俺は入学式で
女子の大半に目を付けられた。
こんな事になるなら変装すれば良かった。
父さんが女嫌いになったのも頷ける。
それでも、
母さんには「女の子には優しくね?」って
言われたから対応はする様にしている。
たまに…いや、既に挫(くじ)けそうだけど。