双姫 IV 番外編


「樺沢くん、色々と…。」


「あれ!居ない!!」


さっき迄確かに居たのに!


「樺沢の若なら先程出て行かれましたよ?」


「それを早く言って!!」


慌てて屋敷を飛び出し、姿を探す。

目を細めて遠くを見ると、
見覚えのある後ろ姿を捉えた。


「ちょっと!待ちなさい!!」


大声を出してるのに止まってくれない。


「ちょっと!聞こえてるんでしょ!?」


進む速度も緩まない。


「待ちなさいったら!樺沢 天空ッ!!!」


ピタッ!


私に背を向けたまま立ち止まった。


藍sideEND


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