双姫 IV 番外編
慧side
ヤバいヤバいヤバいヤバい!!!!
俺はなんてミスを犯しちまったんだぁー!!!
まさか…地下のスイッチを押す場面を
朱音ちゃんに見られるなんて!
紘に殺される!塵にされちまう!!
『慧ちゃーん?
さっきから百面相してるよ??』
「……あぁ、ちょっと遺言を考えてる。」
『へぇ……遺言ね。』
ゾッ!
「あッ……悪ぃ!」
『……別に良いよ…それより、道案内して!!』
俺の手をグイグイと
引っ張る朱音の顔色は分からない。
" へぇ……遺言ね。"
一瞬、俺を睨んだ瞳に怖気づいた。
俺の馬鹿…朱音ちゃんに軽々しく言うなんて。
数秒前の自分に戻りたい……。
慧sideEND