双姫 IV 番外編


類side


『似合ってっけど、
まさか着てくれると思わなかった…。』


「うーん…確かに勇気がね(笑)」


愁斗に笑う朱音を見て隣で静かに話を聞く。


" 類…私、このドレス……。"


俺は「着れない」「着たくない」と
最初に言うだろうと思っていた。

でも、朱音が言ったのは…。


" 着ても良いかな…?"


「愁斗が手掛けたドレスを無駄に出来ないって
思ったから着たんだよね?」


「ちょっ、類!?違うからね!!??
私が着たくて着たんだから!」


『本当だったらひっでぇ〜(笑)』


いつまでも暗い雰囲気に
耐えられなかったのもあるけど、
元気だけが取り柄の愁斗が
不安そうな顔をするのがなんか嫌だった。

コイツは馬鹿みたいに騒いでるのが
愁斗らしいから。


類sideEND


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