双姫 IV 番外編


「流石に類が黙ってねぇだろ。
…の割りには大人しいのな。」


「類くんなら「俺の朱音を見るな!」って
周りを蹴散らしそうなのにね…。」


「おい、W神田。
俺をなんだと思ってる。」


いや、朱音にベタ惚れな凶暴狼だと
この場に居る皆がそう思ってると思うぞ。


「俺は怒ってない。
寧ろ…愁斗に感謝してる。」


『か、感謝!?』


意外な言葉に声が裏返る。


「あのドレス着てる朱音の後ろ姿見ると、
今すぐ噛みつきたくなる…。

脱がすのが楽しみだよ。」


……うん、やっぱ狼は狼だな。


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