双姫 IV 番外編
「愁斗も考えられたんですか。」
『おいおい、流石に馬鹿にし過ぎだろ!』
俺だって考える時もあるっつーの…。
「愁斗が迷う気持ちも分かるよぉ〜?
僕もそう思ったもん。
でも、朱音と類の悲しそうな顔を
もう見たくなかったんだよねぇ…。」
「アイツらは一生分の不幸を
既に背負ってたからな。
…お前ら、報われねぇ恋をしちまったな。」
報われない恋。
『そーでもねぇーよ!』
周りから見ればそう見えるかもしれない。
それでも好きだ。
朱音も気持ちを分かってくれる皆も
大好きな赤よりも大好きなんだ。
燃えるような朱を THE END