双姫 IV 番外編


琉駕side


「組長!お嬢ってヤバいっスね!!」


「素質あり過ぎます!!」


「目隠ししてんのに見えてるみてぇに
避けて捕まえるよな!!」


わいわいと騒ぐ部下の話を聞いて
複雑な気持ちになる。


「素質…か。」


稽古を始めて、
日に日に朱音は強くなっている。

努力を惜しまない事もあって、
その上負けず嫌いだから上達が早い。


「下手したら紘よりも……。」


そう考えると悩みは尽きない。


どうすれば良いんだ。

このまま強くなり過ぎたら
何か悪い事が起きそうな気がする。


その予感は現実になるとも知らず、
俺は頭を抱えるだけだった。


琉駕sideEND


< 82 / 549 >

この作品をシェア

pagetop