双姫 IV 番外編
琉駕side
「組長!お嬢ってヤバいっスね!!」
「素質あり過ぎます!!」
「目隠ししてんのに見えてるみてぇに
避けて捕まえるよな!!」
わいわいと騒ぐ部下の話を聞いて
複雑な気持ちになる。
「素質…か。」
稽古を始めて、
日に日に朱音は強くなっている。
努力を惜しまない事もあって、
その上負けず嫌いだから上達が早い。
「下手したら紘よりも……。」
そう考えると悩みは尽きない。
どうすれば良いんだ。
このまま強くなり過ぎたら
何か悪い事が起きそうな気がする。
その予感は現実になるとも知らず、
俺は頭を抱えるだけだった。
琉駕sideEND