双姫 IV 番外編


残った総長を見ると怯えた表情で私を見てる。


『静かになった事だし、
私の質問に答えて貰って良いですか?』


近付いて問うと素直に頷いてくれた。


『貴方は人を殺した事がありますか?』


「な、ない!!」


『じゃあ、蛇のタトゥーは?』


「入れてない!!」


ハズレ。

顔は覚えてないけど、
記憶の欠片でチラチラと見える蛇のタトゥー。

それだけは覚えてる。


『……そうですか。』


「お、お前…何者なんだよ!!」


何者?


『…私は族潰しをする為だけに
生まれた化け物ですよ。』


そう言って笑うと男は更に青褪めた。


< 91 / 549 >

この作品をシェア

pagetop