あなたの願いを叶えましょう
長めの髪は相変わらずボサついている。本日のナオシファッションCDは、デニムのシャツにスェット生地のグレーのジョガーパンツを合わせラフな格好だ。

一方、黒澤波瑠は短く切り揃えた髪にチャコールグレーのスーツをきちんと着こなしている。

淡いブルーのシャツにネイビーのタイを締め、今日も爽やか紳士の装いだ。

うーん、エクセレント。

「無理ですね、絶対」

きっぱりと言い放つと、ナオシはギャハハっ可笑しそうに笑う。

「じゃあさ、俺が波瑠に負けず劣らず優秀になったら、キスしてよ」

今度は私がキャハハっと笑う番だった。

「いーですよ。キスでも何でもします!」

「絶対だからね?東亜の名にかけて」

「上等ですよ」

私はふんと鼻で笑ってやった。

ナオシが波瑠に敵うはずがない。
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