あなたの願いを叶えましょう
「いいね、そりゃはりきっちゃうなぁ」

ナオシが愉快そうに笑うと、黒澤波瑠がテーブルに手をつき勢いよく立ち上がった。

「ナオシ! てめーいい加減にしろよ!」

そして突如、兄の襟首を掴む。

いつもだったらビックリして腰を抜かしてたかもしれないけど、酔っ払いの私は気が大きくなっている。

「もーそんな怒んないでよー」

それどころか、黒澤波瑠が私のために怒ってくれた?なぁんてちょっと浮かれてもいた。


―――しかし、後日私はこの激昂の理由を知ることとなる。
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