あなたの願いを叶えましょう
「…あ」

喉の奥から思わず声が溢れた

黒澤波留は大きな手を私の両頬に添え鼻先まで顔を近づける。

近くで見るとまつ毛が長い。

「もっとしたい?とがし」

もっとしたい…

そう言う代わりに、黒澤氏の肩に手を伸ばす。

どちらからともなく求めるように唇を重ねる。

お互いの唇の感触を味わうように何度も短いキスをした。

背中を撫でていた黒澤波留の手が徐々に胸元へと伸びてくる。

左胸に触れられた瞬間に、私の身体はビクリと反応した。

「@:&\!☆◯△!!!」

言葉にならない奇声を発してビョン!と勢いよく飛びのく。

「な…なななななに触ってんのよ!」

「…え?」

さっきまでキスに夢中だった私が急に手のひらを返した態度をとったもんだから黒澤波留は目をぱちくりさせている。

「変態!嫌い!」

悪態を吐くと黒澤波留はキスが上手な唇をキュっと横に結ぶ。

「そこまで嫌がるか?」

黒澤波留はボソリと呟く。

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