全てはこの図書室から
それから毎日、若宮先輩が図書室に入り浸るようになった。
帰りは若宮先輩に送ってもらって帰っているけど、まだ彼女達にはバレていない。



若宮先輩は図書室に来ると、まず本を探し読みたい本を持ってくると向かいの左側のイスに座る。



運動部以外は6時には一斉下校だからその時間になると若宮先輩は読みかけの本をお持ち帰り。



次の日にはもう読み終わっていて本棚に返してまた読みたい本を探している。



「あの…先輩?」


隣で本を読んでいる若宮先輩に声をかけると、



「んー?」



本から目を離さずに返事をした。



若宮先輩は文章の終わりである「。」まで読み終わるまで本から目を離さないのだ。
< 6 / 95 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop