旧校舎のお狐様
「行ってきます!」

誰もいない家に声をかけ、私は走り出す。

あーーー、もう!絶対間に合わないじゃん!

家から学校までは歩いて30分はかかる。

走ったら.... 20分位かなぁ?


* * *


「....はぁ、はぁ...」

つ、着いた......!!

時計は9時25分を指している。

始業式が始まってから25分は経ってるよ....。

急いで靴を履き替えて私は体育館へと向かう。



入り口に着いて、私は呼吸を整えた。

「今開けても大丈夫かなぁ?」

私は恐る恐る体育館の扉を開けた。

――――――ギィィ。

すると、ちょうど校長先生が話している最中だったようで、みんなつまらなそうな顔をしている。

私は扉を閉めて、そーっと自分の席へ近づいて行った。
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