超イケメン☆ホストクラブ ~Love story~
壁をすべる手とは反対のもう片方の手を、銀河はわき腹にあてていた。

そのわき腹には、ナイフが突き刺さっていて、血が、だらだらと流れ続けていた。

「ぎ、銀河? …どうし……ねぇ、どうしたのっ……!」

動転する私に、銀河が苦しげな息の下から、「大丈夫…だ…」と、言う。

「嘘っ…大丈夫なわけ……そんなわけない!!」

「大丈夫……だから、……下がっていろ、理沙……」

血が止まらないわき腹をおさえて、銀河が私の体を片手で後ろに押しやる。

と、突然、

「…何よ! なんで、かばってんのよ…そんな女!」

感情的な声が、耳をつんざいた。
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